最近はナノテクノロジーや高速回線などで、そら恐ろしい単位を使うようになりました。
M(メガ)やG(ギガ)は本来の単位に0を省略するために用いられています。たとえば100Mbpsは本来であれば、100,000,000bpsと表すのですが、桁が大きくなりすぎるため、省略して100Mbpsと記載するわけです。
では、接頭語をまとめてみると、以下の表になります。
10の累乗倍 | 記号 | 読み | 日本語 | 具体的な数字 |
---|---|---|---|---|
1024 | Y | ヨッタ | 1子 | 1,000,000,000,000,000,000,000,000 |
1021 | Z | ゼッタ | 10垓 | 1,000,000,000,000,000,000,000 |
1018 | E | エキサ | 100京 | 1,000,000,000,000,000,000 |
1015 | P | ペタ | 1000兆 | 1,000,000,000,000,000 |
1012 | T | テラ | 1兆 | 1,000,000,000,000 |
109 | G | ギガ | 10億 | 1,000,000,000 |
106 | M | メガ | 100万 | 1,000,000 |
103 | k | キロ | 1千 | 1,000 |
102 | h | ヘクト | 1百 | 100 |
101 | da | デカ | 十 | 10 |
100 | 1 | |||
10-1 | d | デシ | 十分の1 | 0.1 |
10-2 | c | センチ | 百分の1 | 0.01 |
10-3 | m | ミリ | 千分の1 | 0.001 |
10-6 | μ | マイクロ | 百万分の1 | 0.000001 |
10-9 | n | ナノ | 10億分の1 | 0.000000001 |
10-12 | p | ピコ | 1兆分の1 | 0.000000000001 |
10-15 | f | フェムト | 1000兆分の1 | 0.000000000000001 |
10-18 | a | アト | 100京分の1 | 0.000000000000000001 |
「ナノテクノロジー」などの表現では、よく百万分の1mmなどと表現しますが、長さの単位は本来m(メートル)が基準であり、mm(ミリメートル)表記にしますと、元々1/1000なので百万分の1となりますが、本来の意味からすると10億分の1m(メートル)になります。誤解しやすいので注意して下さい。
また本来の接頭語のルールからすれば、接頭語は2回続けて使ってはいけません。たとえば、kk(キロキロ)というのは反則です。kM(キロメガ)でも駄目です。
しかし、メートル法にも問題があり、重さ(質量)の単位であるkgはキログラムが基準になっており、1グラムの千倍が1kgではないので注意が必要です。(本来のルールであれば1グラムは1mkg(ミリキログラム)であるはずなのです)。また、kgの千倍は本来であれば1kkgのはずなのですが、kgのkが1,000と混同されるため、1t(トン)と記載します。船などの排水量や積荷重量はtで表記されるため、さらに混乱しやすいのが現状です。
さらにMt(メガトン)などの表現でさらに混乱しやすいのが現状です。
また工業分野ではmm(ミリメートル)が基準であり、この数字は既に接頭語としてm(ミリ)を使っているため、1mmm(1ミリミリメートル)と書くわけにいかず、ミクロンという単位を使いますが、本来のメートル法にはこのような単位はありません。
※1ミクロン=1000分の1mm(ミリメートル)=1μm(マイクロメートル)=百万分の1メートル=1000分の1mm(ややこしいですね)
水野様よりヨッタ,ゼッタ,エクサ,ペタの接頭語のご教授を頂きました。感謝致します。ありがとうございました
2002/05/01
函館のヨシキ様よりヨッタ,ゼッタ,エクサ,アトの日本語表記の誤りを指摘して頂きました。感謝致します。ありがとうございました
2002/08/26
補足:1799年6月22日 フランスで確定メートル原器,確定キログラム原器がフランス立法府に提示され、採用されました。私がキログラムが基準だと言うにはこれが理由です。
2001/05/24
参考文献:ブルーバックス「単位の進化」